木のぬくもりが街をつなぐ駅・日向市駅
木のぬくもりが街をつなぐ駅
宮崎県日向市にある「日向市駅」を訪れました。
所在地 宮崎県日向市上町1丁目19番地
名称 日向市駅
構造 鉄筋コンクリート(RC)造、一部鉄骨(S)造・木造
建築家 内藤 廣 さん
駅と聞くと、電車に乗るための場所をイメージする方が多いかもしれません。
しかし日向市駅は、ただの交通施設ではありません。
街のシンボルとして、そして市民が集い、過ごす場所として設計された建築です。


建築家・内藤廣さんについて
日向市駅を設計したのは、建築家の内藤廣(ないとう ひろし)さんです。
内藤さんの建築には、大きな特徴があります。
それは、「構造そのものが美しい」という考え方です。
建物を支える骨組みを隠すのではなく、その合理的で力強い構造をあえて見せることで、美しい空間をつくり出します。
また、建物単体ではなく、街並みや自然、周辺環境とのつながりを大切にしていることでも知られています。
日向市の歴史が建築に生かされている

日向市は、古くから林業で栄えてきた地域です。
その歴史を象徴するように、日向市駅では地元産の杉材がふんだんに使われています。
ただし、木材を装飾として使っているわけではありません。
鉄骨と組み合わせながら、建物を支える「構造体」として活用されているのです。

構造そのものがデザインになる
駅の中に入ると、整然と並ぶ木の構造材が目に入ります。
木材が連続して並ぶことで、空間にリズムが生まれ、力強さと温かみの両方を感じさせてくれます。
派手な装飾はありません。
それでも強く印象に残るのは、構造そのものがデザインになっているからです。
まさに、
「構造そのものがデザイン」
という内藤さんの思想が表現された建築だと感じました。

駅であり、市民の居場所でもある
駅前広場にはステージが設けられており、市民の憩いの場として活用されています。
訪れた日も、思い思いの時間を過ごす方々の姿が見られました。
駅を利用する人だけではなく、
- 散歩をする人
- 休憩する人
- 待ち合わせをする人
地域の人たちの日常の中に、自然と駅が溶け込んでいます。

時を重ねるほど魅力が増す建築
完成から年月が経った今、木材の色味にも深みが増し、建築そのものが街の風景として馴染んでいました。

流行を追う建築ではなく、長い時間をかけて地域に根付き、人々の記憶に残る建築。
そんな内藤廣さんの考え方を、日向市駅から感じることができます。
まとめ
日向市駅は、単なる移動のための駅ではありません。
地元の木材を生かしながら、人が集い、過ごし、街の風景をつくる建築です。
見て良し。
過ごして良し。
日向を訪れる機会があれば、ぜひ一度足を運んでみてください。
建築の魅力と、街の温かさを同時に感じられるはずです。
