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風・水・緑を味わう建築 都城・KIRISHIMA GREENSHIP icoia

宮崎県都城市にある「KIRISHIMA GREENSHIP icoia(イコイア)」 を訪れました。
一歩足を踏み入れると、風や緑、水辺の気配までが建築の一部になっているような空間が広がっています。

所在地 宮崎県都城市下川東4丁目5869番8
 KIRISHIMA GREENSHIP icoia
 鉄筋コンクリート造(一部 鉄骨造・鉄骨鉄筋コンクリート造)1階建て
建築家 隈 研吾さん

都城を訪れた際、ぜひ立ち寄ってほしい建築のひとつがこのicoiaです。

カフェやショップ、植物園がひとつになった複合施設で、
ただ“おしゃれな場所”というだけではなく、自然と建築が心地よく溶け合う空間として設計されていました。


建築家・隈研吾さんについて

KIRISHIMA GREENSHIP icoiaを設計したのは、建築家の隈研吾(くま けんご)さんです。

隈さんは、日本を代表する建築家のひとり。
国立競技場をはじめ、国内外で多くの建築を手がけています。

隈さんの建築を語るうえで欠かせないのが、「負ける建築」 という考え方です。
これは、建物が強く目立ちすぎるのではなく、自然や風景、そこにある空気感にそっとなじむ建築を目指すというもの。

そのため隈さんの建築には、よく

  • 木漏れ日
  • 地形

といった自然の要素が登場します。

建物だけが主役になるのではなく、その土地の環境や、そこにいる人の時間まで含めて設計する。
そんな姿勢が、icoiaにも色濃く表れていました。


KIRISHIMA GREENSHIP icoiaとは?

icoiaは、カフェ・ショップ・植物園の3つの機能をあわせ持つコミュニティ施設です。

中心にあるのは、ガラス張りで“船”のようにも見える独立した植物園。
そのまわりを包み込むように、緑の丘のようなカフェやショップ空間が配置されています。



ただ建物が並んでいるのではなく、
全体がひとつの景色としてつくられているのが印象的でした。

建築の中に、都城らしさが詰まっている

たとえば壁材には、焼酎造りに欠かせない霧島裂罅水(れっかすい)を生み出す自然のフィルター「シラス」と、スターバックスコーヒーの豆かすを混ぜた新素材が使われています。



さらに、天井には都城らしいの表現も。
良質な竹の産地らしく、晒竹(さらしたけ)が連続して使われていて、空間にほどよい緊張感と広がりをつくっていました。

異業種のコラボレーションや、地域素材の使い方まで含めて、「ここにしかない建築」になっていると感じます。

植物園・カフェ・ショップが、ひとつの風景になる

icoiaの中心には植物園があり、ガラス越しに光が差し込みます。
そのまわりに、カフェやショップがゆるやかにつながっていて、施設全体に一体感があります。

印象的だったのは、建物の中と外がきれいに分かれていないことでした。

植物園からの木漏れ日。
緑の丘の上を抜ける風。
鯉が泳ぐ水辺。
建物のかたちそのものがつくる地形のような広がり。

どこか一部分だけを見るというより、空間全体で心地よさを感じる建築です。

建物が前に出すぎず、風や緑、水の存在が自然に感じられる。

そんな空間だからこそ、そこにいる人の時間がとても心地よく見えました。

平日の早朝に訪れましたが、
コーヒーを楽しむ人、建築を眺める人、それぞれが思い思いに過ごしていて、
「ここはただ立ち寄る場所ではなく、過ごしたくなる場所なんだな」と感じました。

建築を学んだ者としても、この空間を味わえただけで幸せな時間でした。
もちろん、スターバックスラテとガラス越しに見える霧島連山も格別でした。

時間までデザインされた“憩いの空間”

icoiaは、ただの商業施設ではありません。

植物園があり、カフェがあり、ショップがあり…
そのすべてが「どう過ごすか」まで考えられた空間としてまとまっています。

買い物をするためだけでもなく、コーヒーを飲むためだけでもなく、
なんとなく立ち寄って、少し座って、景色を眺めたくなる。

そういう場所が、街の中にあること自体が魅力だと思います。



まとめ

KIRISHIMA GREENSHIP icoiaは、カフェ・ショップ・植物園が一体となった、都城らしさあふれる建築です。

そこには、隈研吾さんの「建物が目立ちすぎず、自然や人の時間に寄り添う」
という考え方が、しっかりと表れていました。

木漏れ日を感じる植物園。
風が抜ける緑の丘。
水辺の気配。
そして、建物の中でゆっくり流れる時間。

都城を訪れる機会があれば、ぜひ一度、icoiaで目と心をリフレッシュしてみてください。

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