光がつくる祈りの空間 鹿児島カテドラル・ザビエル教会
自然光が語りかける教会建築
鹿児島市にある「鹿児島カテドラル・ザビエル教会」を訪れました。

所在地 鹿児島県鹿児島市照国町13-42
名称 鹿児島カテドラル・ザビエル教会
構造 RC造・S造(一部SRC造)
設計 坂倉建築研究所
教会建築というと、
- 大きなステンドグラス
- 荘厳で厳かな空間
そんな印象を持つ方も多いのではないでしょうか。
しかし、この教会の魅力は、それだけではありません。
建物の中へ入ると、自然光そのものが空間を演出する、静かで美しい世界が広がっていました。

ル・コルビュジェの思想を受け継ぐ建築


この教会を設計したのは坂倉建築研究所です。
創設者である坂倉準三さんは、近代建築の巨匠ル・コルビュジェに師事した建築家として知られています。
鉄筋コンクリートという近代的な素材を使いながらも、日本の風土や暮らしに調和する建築を数多く手掛けました。
機能性だけを追求するのではなく、
人が心地よく過ごせること。
そして、自然光によって空間に豊かな表情を生み出すこと。
これこそが、坂倉建築の大きな特徴です。
光が主役になる教会

現在の鹿児島カテドラル・ザビエル教会は、ザビエル渡航450年記念として行われた設計コンペから誕生しました。
坂倉建築研究所は、これまで親しまれてきた景観を受け継ぎながら、新しい時代の教会建築を提案しています。

公式ホームページには、
宗教的な象徴性を色彩(ステンドグラス)におき、刻々と変化する光が、人々への語りかけになればという思いを込めた。
とあります。
実際に内部へ入ると、その言葉どおりでした。
時間によって変化する自然光が、空間に静かなドラマを生み出し、神聖な雰囲気をつくり出しています。
坂倉建築研究所の代表作
坂倉建築研究所は、この教会以外にも数多くの名建築を手掛けています。
代表作には、
- 神奈川県立近代美術館 鎌倉館(現・鎌倉文華館 鶴岡ミュージアム)
- 上野市庁舎(現・SAKAKURA BASE)
などがあります。
日本の近代建築を語る上で欠かせない建築事務所の一つです。
押川の視点

今回の建築採集は、県外出張編です。
現代建築を語る上で欠かせない存在であるル・コルビュジェ。
ロンシャンの礼拝堂やサヴォア邸など、多くの名建築を残し、現在の建築デザインにも大きな影響を与えています。
実際に教会を訪れて印象的だったのは、大聖堂だけではありません。
私は、小聖堂に差し込むステンドグラスに頼りすぎない、やわらかな自然光がとても心地よく感じました。
派手さはありませんが、不思議と心が落ち着く。
「またここへ来たい。」
そう素直に思える建築でした。
まとめ
建築は、形やデザインだけではありません。
光の使い方ひとつで、人の心まで変えることができます。
鹿児島カテドラル・ザビエル教会は、そんな建築の力を改めて感じさせてくれる場所でした。
鹿児島を訪れる機会があれば、ぜひ足を運び、
光がつくる静かな空間を体感してみてください。

