中古不動産投資の落とし穴! 減価償却が終わると赤字に転落?
中古不動産投資を始めて数年。
家賃収入も順調で「不労所得生活、最高!」と思っていた矢先、確定申告で思わぬ高額納税に驚く投資家は少なくありません。
「収益は出ているのに、なぜこんなに税金が高い?」
「ローン返済もあるのに、これでは赤字じゃないか…」
その原因は、中古不動産投資に潜む「減価償却費の落とし穴」 です。
減価償却費という“魔法”の仕組み

不動産投資の魔法──それは「減価償却費」。
実際にお金を使わなくても帳簿上で経費計上できる「見えない経費」です。
例として
- 家賃収入:年240万円
- 減価償却費:年200万円
- その他経費:年40万円
- ローン利息:年60万円
この場合、収入240万円 − 経費300万円=所得▲60万円。
帳簿上は赤字でも、実際には200万円が手元に残るという仕組みです。
これが「お金は残るのに税金は少ない」という、まさに魔法のような効果です。
しかしこの魔法──耐用年数を迎えると突然消えます。
木造なら22年、鉄筋コンクリートなら47年。
この期間を過ぎると、減価償却費は計上できなくなります。
収入は同じ、なのに税金だけが跳ね上がる

減価償却が終わっても建物は残ります。家賃も変わらず入ってくるのに、減価償却費がゼロになると一気に黒字化。
- 家賃収入:年240万円
- 減価償却費:0円
- その他経費:年40万円
- ローン利息:年30万円
結果、不動産所得は170万円の黒字。
その分、所得税+住民税で50〜80万円の納税が発生します。
「手取りは同じなのに税金だけ増える」──これが耐用年数超過後の現実です。
追い打ち:ローン元本は経費にならない

ローン返済のうち、経費になるのは“利息部分だけ”。
元金返済は経費にできません。
- 返済額:年180万円(元金150万円+利息30万円)
- 経費にできるのは利息30万円のみ
実際の手元資金はこうなります👇
- 家賃収入:240万円
- ローン返済:▲180万円
- その他経費:▲40万円
- 手元に残るのは20万円だけ
それでも税務上は「170万円の黒字」と判断され、
50〜80万円の納税が発生します。
実際には赤字なのに課税される──これが多くの投資家が直面する落とし穴です。
家賃収入があるのに赤字地獄?

この状況は一時的ではなく、ローン完済まで続くこともあります。
たとえば残り10年の返済がある場合:
- 年間赤字:約40万円
- 10年間で約400万円の持ち出し
「毎月家賃が入ってくるのに、貯金が減る」これが“減価償却終了後の赤字地獄”です。
抜け出せない負のスパイラル

- 売却する? → 買い手がつかず、安値売却や税金負担が発生
- 借り換える? → 築古物件は評価が低く、融資条件が厳しい
- 保有を続ける? → 毎年赤字を給与で補填し続けるしかない
「家賃収入があるのに貧乏になる」──そんな状態に陥る人も少なくありません。
専門家としての意見
中古不動産投資は、高利回り・節税効果など魅力もあります。
しかし、「減価償却が終わった後」まで見据えた計画が必要です。
投資前に確認すべきポイント👇
- 減価償却終了後もキャッシュフローは黒字か?
- ローン返済期間は減価償却期間より短く設定しているか?
- 耐用年数前に売却する出口戦略はあるか?
- 赤字期間を耐えられる資金余力はあるか?
土地は減価償却されません。
立地や資産価値が高いエリアであれば、将来「土地活用」に転じる投資戦略も有効です。
不動産投資は、スタートではなくゴールが勝負を決めます。「減価償却が終わった後」の未来を見据えて、赤字地獄に陥らない計画を立てましょう。
